アサメシヤ

庭師の目線で見る世界

ジャムナ川~イターナガル インドの辺境を行く その2

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カラマバリの港から降りたところ

ジャムナ川を渡り到着したのはカマラバリ港、向かうはアルナーチャルプラデーシュのジロという町なのですがどうやって行くのか見当もつきません。とにかくバスの出る近くの町に行かなくてはならないので、タクシーでバスターミナルのある町まで連れて行ってくれといって着いたのがカマラバリの町、小さい町で10分もあれば端から端まで歩けます。

バスはあったのですが次の日の午後2時からということで、もっと早く出るのはないのかと聞くと乗り合いの軽バンが朝の6時から出ているそうです。ということでここで一泊することにして今夜の宿を探します。

インドの宿を探しているとHotelと書いてあるのに実はレストランだったりします。でも聞いてみると宿もやっている所もあるのでややこしい💦

いくつか探し回っているうちに見つけた宿は看板はあるのにそれらしい入り口がどこにもない!レストランでもないしと見ていると近くの電気屋さんが指をさします。その先にはコンビニというかお菓子や生活用品を売る店です。

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分かりにくいホテル

声をかけてみるとそこが宿で正しかったようで、部屋を見せてくれというと快く案内してくれました。入り口は建物の裏手から勝手口のようなところを通って二階にあがります。まぁ、部屋は正直きれいではないですが一泊だけなのでここに決めることにします。

この日の夜は嵐の様な大雨で部屋でじっとしているしかなかったのですが、突然電気がきえてました。インドではよくあることですが停電です。少しいいホテルだと発電機を持っているのですが、安宿ではあきらめるしかありません。

真っ暗な部屋の中ですることもないので部屋の外に出て外を眺めていると、隣の部屋の人も同じことを考えているのか出てきました。3人組の若いインド人で同じアッサムから旅行にきているといっていて彼らは明日川を渡るそうです。

電気も復旧しましたがネットも本もないのですることといっても何もありません。今度は事前にスマホに本でもダウンロードしておこうと思って、早めに寝ることにします。

次の日は朝から乗り合い軽バンの乗り場まで行き出発を待ちます。人が集まらないと出発しないといいますが、この小さい町で人がすぐ集まるとは思えないので、朝ご飯もかねて近くのカフェで待つことにします。

頼んだのはチャイとお菓子、固めの焼き菓子で甘すぎるという人もいると思いますがおいしいです。スパイシーなものを食べた後はこのくらい甘いものが欲しくなるのもわかります。

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インドスイーツうまいです

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チャイはプリンのカップみたいなのに入ってた

その間も結局人は集まらず痺れを切らしたドライバーが出発するといいました。値切って250ルピーで少し高い気もしますが、他にこの町から出る手段もないので乗り込みます。

途中小さな集落で何人か人を乗せて進んでいきます。一時間ほど進んで着いたよと言われたところは道の途中、向こうの方に小さな橋が見えます。どういうことかと聞いてみたら、あの橋は車では渡れないので歩いて行くしかないそうで、その先の川をまたフェリーで渡るそうです。

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ここからは歩くしかない!

その橋は竹でできた手作り感満載の旅情をさそう橋でまわりは豊かな自然が広がります。川辺では何か収穫している女性が数人いてなんとものどかな風景です。

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なんて風情のある橋だろう

橋を渡ってからはひたすら歩きます、竹で出来た家や池で漁をする人がいて昔ながらの生活があります。外国が珍しいのかみんなの視線が熱いです。

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池で漁をしていたがとれたのは小魚ばかり

3キロほど歩いたら港に到着しました。道中人々の生活や景色をみながら歩いたらあっという間につきました。早速フェリーに乗りこむと乗客全員が僕を注目します。インド人の視線は容赦ないですが流石に乗客全員に注目されるとはずかしいです😖

近くに座っていた17才くらいの男の子が話しかけてきてくれて、この先の行き方を教えてくれました。アッサムでは英語を話せるひとは少ないのでありがたいです。ちなみにアッサムではアッサミーという言語が一般的なようです。

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妹と旅行からの帰りだそうです

次はラルックという町を目指すとよいそうです。フェリーが港につくと彼がこの乗り合い軽バンにのればいいと教えてくれ、彼らは友達が迎えに来たバイクに三人乗りで帰っていきました。

ラルックまではこのまま乗っていればつくだろうと思っていたのですが、またまた乗りかえしなければならないようで途中で降ろされました。

少し待つとすぐにバスがやってきました。走ってきたバスに「ラルック?」ときくとドアから身を乗りだした車掌が乗れと合図します。バスは減速はしますが止まってはくれないのでもたもたしていると走り去ってしまいます。素早く乗りこみなんとか乗車できました😅

ラルックについてまずは腹ごしらえのためにチャパティとカレーの定食を食べて、少し大きな町に着いたら買いたかったものがあります。それはSIMカードで、インドではAirtelという通信会社が一番大きいのですが、コヒマでAirtelはなかなか繋がらなくてJioの方がいいと聞いたので、それを買うことにしました。

結果的にはJioも繋がらずショップの人に聞いても解決しなかったです。

JioのSIMを買うためにはパスポートの写真、ビザ、住所のページ、さらに証明写真五枚も必要で非常に面倒でした。近くの印刷屋と写真屋にいって書類をつくり手間をかけたけど結局使えないという・・・。

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証明写真までとったのに・・・

気を取り直してジロ行きのバスを探すとこの町ではジロ行きのバスはなく、ジロに行くなら反対方向のラキンプルにならバスがあると聞いたのですが、どうしても戻るのが嫌なのでこの先のバンデデワというところに行けば何とかなるだろうと思い先に進むことにしました。

しかし、バンデデワでも誰に聞いてもジロ行きのバスはないといいます。そこで予定を変更してアルナーチャルプラデーシュの州都であるイターナガルに行くことにしました。

アルナーチャルプラデーシュは中国が領有権を主張していますが、実質インドが統治している地域でインド人でもパーミットが必要だそう。この時僕はパーミットを持っておらず、いつでも調べられると思っていたインターネットも結局ここまで繋がらず誰に聞いても分からなかったので何とかなると思っていたらここまで来てしまいました。

州境にはゲートがあり警察が並んでいましたが、特になにもいわれることなく素通りできました。懸念は残りますがバスに乗りイターナガルに向けて出発。

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国境でも通るかのような雰囲気

バスが走り出して10分ほどしたところで事件が起こりました❗

ゴンッという音と共にバスが急ブレーキをかけ止まりました。乗客の女の人が悲鳴を上げて車内は騒然としています。僕が座っているのは一番後ろの席で前でなにが起こっているのかまったくわかりません。

またバスがゆっくりと進みだし、後ろを振り返ってみると50歳くらいの女の人が石を投げようとしています💥それも漬物石サイズの石を抱えてこちらに走ってきます。

乗客みんながバスのドライバーにはやく進めといっているのが分かります。そうしているうちに投石ババアはどんどん迫ってきてついにこちらに石を投げてきました!

しかし間一髪ここまでは届かず、バスはスピードをあげて回避することができました。たぶん最初の一撃はボンネットに当たったのだと思います。久々に恐怖を感じた一軒でした。

その後も投石ババアが乗用車に投石しようとしているところが見えましたが、バスは進みどうなったのかはわかりません。

アルナーチャルプラデーシュはインドから独立するための運動や部族同士の抗争があるといい、情勢は安定していないそうです。この件がそれと関係あるのかはわかりませんが気を引き締めなおす機会となりました。

アッサムと比べると格段に道がわるく、思ったよりも時間がかかりましたが、無事イターナガルへと到着しました。

About

●Kamalabari カマラバリ

Atithi Avas アチティアバス

シングルなし、ツイン500ルピーシャワーなし、水バケツのみ、時々断水するのでバケツに貯めておいた方がよい、wifiなし、スタッフ親切

●移動 Kamalabari~Khabolu River Ferry Service(フェリーターミナル) 乗り合い軽バン 250ルピー + 徒歩40分、軽バンは朝の7時から随時出発、所要合計2時間

Khabolu River Ferry Service~名称不明(北側フェリーターミナル) フェリー 20ルピー、所要30分

名称不明(北側フェリーターミナル)~Laluk 乗り合い軽バン + バス 所要合計2時間

Laluk~Banderdewa 乗り合い軽バン 30ルピー、所要30分

Banderdewa~Itanagar バス 70ルピー、所要2時間